生産者情報   Clos Bagatelle (クロ・バガテル)




原産地呼称  AOC Saint-Chinian (サン・シニアン)
       AOC Muscat de Saint-Jean de Minervois(ミュスカ・ド・サン・ジャン・ド・ミネルヴォワ)

所有者    Luc SIMON (リュック・シモン、兄)
       Chiristine DELEUSE (クリスティーヌ・ドゥルーズ、妹)

家族
【リュック】
       奥様:Françoise (フワンソワーズ)
       長女:Camille (カミーユ)、'95生まれ
       次女:Juliette (ジュリエット)、'02生まれ
【クリスティーヌ】
       夫:Serge (セルジュ)
       長男:Mathieu (マチュー)、'94生まれ
       長女:Marie (マリー)、'99生まれ
面積     60ha (45ha:AOCサン・シニアン、8ha:AOCミュスカ・ド・サン・ジャン・ド・ミネルヴォワ、7ha:IGP)

ワイン生産量 2,045hl
 歴史
1623年、サン・シニアンのラシャ(毛織物)の製造職人であったピエール・メルカディエが、ある伯爵婦人から“バガテル”と呼ばれる地を購入しました。 この地にほれ込んだピエールが土地を開墾し、耕し、囲いを作ったのが、「クロ・バガテル」の始まりです。 (“クロ”は「囲いをした農地」の意。“バガテル”は「小さい」というイタリア語起源の言葉。) 数年間に及ぶ開墾作業の後、彼はやっとぶどうの植樹を始めました。
革命の時、子孫達は織物業の方をやめ、ワイン造りに力を注ぎました。 酒倉を大きくし、新たに土地を購入しました。 ワインを初めて市場に出すとき、彼らはまず“アルプ・ド・オート・プロヴァンス県”で販売を始めました。 そこは彼らの先祖の故郷だったからです。
それから何世代も後になって、現オーナー、リュック・シモン氏の両親が1963年にぶどう園を引き継ぎ、ぶどうの樹を植え替え、栽培に力を入れるなどしてワインの品質の向上に努めました。 その結果、ぶどうのエキスが凝縮された、個性あふれるワインを生産できるようになりました。
現在リュック・シモン氏と妹のクリスティーヌさんが栽培・醸造の中心となって、両親から引き継いだワイン造りに情熱を燃やしています。  
 地理/気候
地中海岸の都市モンペリエから西方約50kmに位置するサン・シニアンは、フランス中央山塊の南側の支脈“セヴェンヌ山”の麓にある産地です。 この地方は数百万年前、遥かノルウェーから氷河が連なっていた時代を経た後、火山噴火による地形変動によって現在のような入り組んだ丘陵地が形成されました。
地中海性気候。春と秋には雨が降りやすく、雷を伴います。 “タラモンタンヌ”と呼ばれる山から吹く風と海からの風がほぼ年間を通して吹いています。 夏はたいへん暑く乾燥しており、小粒で果皮の厚い、凝縮感のあるぶどうが実ります。
 品種構成

黒ブドウ (AOC サン・シニアン)
 Grenache (グルナッシュ)…25%
 Syrah (シラー)…30%
 Carignan (カリニャン)…20%
 Mourvèdre (ムールヴェドル)…20%
 Cinsault (サンソー)…5%
白ブドウ (AOC サン・シニアン)
 Roussanne (ルーサンヌ)…80%
 Grenache Blanc (グルナッシュ・ブラン)…10%
 Carignan Blanc (カリニャン・ブラン)…10%
白ブドウ (AOC ミュスカ・ド・サン・ジャン・ド・ミネルヴォワ)
 Muscat à Petits Grains (ミュスカ・ア・プティ・グレン)

 土壌/栽培
クロ・バガテルが持つAOCサン・シニアンの畑には、大きく分けて二種類の土壌があり、粘土石灰質土壌の畑が17ha、シスト土壌の畑が28haです。 その中にも岩石の構成やPHが微妙に異なる土壌が多数存在し、それぞれに固有の鉱物性の塩や痕跡性元素(oligo-élement)を含んでいます。 この特徴を生かし、それぞれに適した品種を植えています。
また、AOCサン・ジャン・ド・ミネルヴォワには、8haの石灰質土壌の畑があります。 ラングドック地方の端、高度が250~280mの場所にあり、土壌は非常に古く、第三紀の石灰質の層からなります。 これは湖水性の石灰層で非常に硬く、乾燥して痩せた土地なので、1haあたり3,000本以上生産することはめったにありません。 
周辺の森や山々は野生のタイム、ローリエやういきょうなど、“ガリッグ”と呼ばれる香草が群生する痩せて非常に乾燥したテロワール。 ここではミュスカ、カリニャン、グルナッシュ、シラーやムールヴェードルなどの地元品種を栽培しています。 痩せた土壌と夏の強い日差しなどの自然環境のため、ゴブレ仕立てが今も多く残ります。

収穫も相変わらずの手摘みをするなど、栽培方法は曾祖父の時代から一切変えることなく、伝統の農業を続けています。 除草剤は一切使用せず、リュット・レゾネ(減農薬農法)を実行し、完全有機栽培への切り替えを行っています。
 評価/プレス
★ 「デキャンタ・ワールド・ワイン・アワード」にて、3年連続でトロフィー(金賞より上の賞)を獲得。
         2009年大会 : 『キュヴェ・トラディション・ルージュ 2008』
         2010年大会 : 『ドナデュー / キュヴェ・マチュー・エ・マリー 2009』
         2011年大会 : 『ドナデュー / キュヴェ・マチュー・エ・マリー 2010』
★ 「ラングドック・ルーション・グラン・ヴァン・コンクール」で『ジュ・ム・スヴィアン 2007』が金賞受賞。
★ 「インターナショナル・ワイン・チャレンジ・コンクール」にて金賞を受賞。
★ 「ヴィナリー・コンクール」にて『ミュスカ・ド・サン・ジャン・ド・ミネルヴォワ 2011』が優秀賞受賞。
★ その他、「ベタヌ&デソーヴ」、「ギィド・アシェット」、「ゴー・ミヨ」など、ワイン通に定評のあるガイド
  ブックに数多く掲載され、非常に高い評価を獲得。



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