生産者情報   Domaine d'Aupilhac (ドメーヌ・ドーピアック)




原産地呼称  AOC Languedoc Montpeyroux (AOC ラングドック・モンペイルー)
       AOC Languedoc (AOC ラングドック)
       VDP du Mont Baudile (VDP デュ・モン・ボーディル)
       VDP des Georges de L'Hérault (VDP デ・ジョルジュ・ド・レロー)

所有者    Sylvain FADAT (シルヴァン・ファダ)
家族     奥様:Désirée (デジレ)
       長女:Anabelle (アナベル)
       次女:Clémentine (クレモンティーヌ)
       三女:Malèna (マレーナ)
       四女:Manon (マノン)
       
面積     30ha
       
ワイン生産量 120,000本
 歴史
この地では昔からほとんどの農家が葡萄の栽培だけを行ない、でき上がった葡萄は農協へ販売していました。 現在でも約120名の葡萄栽培者がいますが、そのうちワインを生産しているのは20名程度にすぎません。 ドメーヌ・ドーピアックでも、5世代以上に渡り、ブドウを作り続けてきましたが、1989年に現オーナーのシルヴァン・ファダ氏が 祖父からドメーヌを引き継いでワイン造りを始めるまでは、農協へ販売していました。それまで醸造施設も持たなかった彼は、 初ヴィンテージに当るワインはトラックの荷台で醗酵させて造ったと言います。ガーヴは自宅の奥に設けています。
 地理
ラングドック地方の都市モンペリエから北西に36kmの所にあるモンペイルー村の中心に位置します。 「モンペイルー」の名は“石ころだらけの山”から来ています。人口は約1,000人。
畑のほとんどは通称「オーピアック」という地区にあり、Castellas(カステラ)城という古城の裾野に広がる、 南東向きの日当たりの良い丘陵地に位置しています。
 気候
地中海から40kmのところに位置するこの産地は、夏は暑く、春と秋に雨が降る地中海性気候です。 モンペイルー村はラルザック台地のふもとにあるため夏でも夜は比較的涼しいです。また時々夕立があり、 昼間の暑さをしずめてくれます。
 品種構成

黒葡萄:              
Grenache(グルナッシュ)    
Cinsault(サンソー)        
Carignan(カリニャン)         
Mourvèdre(ムールヴェードル)     
Syrah(シラー)  Merlot(メルロ)  
Cabernet Franc(カベルネ・フラン)  
Cabernet Sauvignon(カベルネ・ソーヴィニヨン)
白葡萄:
Ugni Blanc(ユニ・ブラン) Grenache Blanc(グルナッシュ・ブラン)
Chardonnay(シャルドネ) 
Roussanne(ルーサンヌ)
Marsanne(マルサンヌ)
Vermentino(ヴェルメンティーノ)

 土壌
石灰岩、沖積土、泥灰土、砂利質などで、2つの地区があります。 1つは代々受け継がれてきた畑の「オーピアック」で南~南西向きの陽当たりの良い斜面です。樹齢の古い樹が多く、 品種はカリニャン、ムールヴェードル、グルナッシュ、シラー、サンソーなど。粘土石灰質土壌ですが、地下に青い粘土の層があり、 適度な水分を保持しています。樹齢の古い株の根がこの湿気を含む層に到達していて、この地方特有の強い乾燥にも耐えることができます。
もう一つは「コカリエール」。標高350m、北~北西向きの斜面で、シルヴァン氏がダイナマイトを使い岩盤を打ち砕いて開墾した畑です。 シラーを中心に、ムールヴェードル、グルナッシュ、北向きのより涼しい斜面には白葡萄を植えています。涼しい北向き斜面、 火山岩(玄武岩)地層、カルデラ湖であったため地下に存在する水源のおかげで、フレッシュでエレガントなワインを生み出しています。
 栽培
豊かな自然と土壌の特徴を生かしたワイン造りを目指し「有機農法」を行っています。病気対策でも化学物質を一切使わず、 万一葡萄に病気が発生した場合は天然の成分から作る「ボルドー液」で対処します。 さらにこのワイナリーでは独自の気象観測装置を所有して自ら観測を行ない、病気を未然に防ぐために熱心な研究を行なっています。 こうして病気の危険性を早期発見し適切に対処することで、ボルドー液でさえ少量で十分対処できます。
また葡萄の根が地中深く伸びて粘土層まで到達できるよう、畑の表土を耕して表面近くに生える根を断ち切る作業を行なっています。 手間のかかる大変な作業ですが、葡萄の生育にとって欠かせない大切な作業とシルヴァン氏は考えています。 そのため雨が降らなくても乾燥の害の心配がなく、逆に大量の雨が降っても、表面に根が張っていないから余分な水を吸い上げないため、 毎年の作柄が安定します。こうして育った葡萄には深い味わいがあり、ドライで荒っぽいタンニンは出来ません。
土壌のバランスを考え、有機肥料だけを使った施肥で活力のある「土作り」も行なっています。この有機肥料は葡萄の搾りかすや羊の排泄物など を混ぜて醗酵させたもので、近年は仲間の生産者たちと共に自分たちの手で作っています。施肥は樹齢の若い樹に対してだけで、 古い樹は深く張った根から自然な栄養分が得られるため必要なくなります。
2009年にはフランス農務省の認定機関「エコセール」で有機農法を認定されましたが、この蔵では以前から有機農法であるため、 実際は何も変わっていません。
収穫は手摘みで、実際に葡萄を噛み、種や皮までしっかり熟しているかを見極めてから収穫します。毎年7月頃一本一本丁寧に間引きして収穫量を低く抑え、 凝縮度の高い旨味のある葡萄を育てる工夫をしています。
 醸造・熟成
酸化防止剤や培養酵母は添加せず、畑で育ち葡萄に付着した自然酵母の活動によって醗酵が始まります。
白ワインは最初にブレンドし一緒に醗酵させ、マロラクティック醗酵も行います。
赤ワインは品種別に、主にステンレスタンクで醗酵させます。葡萄がしっかり熟しているため、無理な抽出を行わなくても、 皮や種の成分は自然に引き出されます。その後、バリックと昔ながらの大樽を使い分けて熟成させます。期間は一部のキュヴェを除いて18~24ヵ月間 と非常に長いです。品種のブレンドは熟成期間の途中に行います。
 評価/プレス
★料理専門誌エル・キュイジーヌで世界№1ソムリエ、オリヴィエ・プッシエー氏がドーピアック・ルー   ジュを「見つけたら迷わず買うべし」と絶賛。
★有名ガイドブック「フランス最高ワインガイド(旧クラスマン)」で毎年必ず高評価を獲得。
★「ラ・ルヴュ・デュ・ヴァン・ド・フランス」では頻繁に取り上げられ、その度に高評価を獲得。
◆「アラン・デュカス」、「ジョエル・ロブション」など数多くの星付きレストランで取り扱われています。


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